「小さくて白い」は、フロントに持ちこまれる説明のなかで、いちばん多いもののひとつです。そして、それだけではいちばん役に立たない説明のひとつでもあります。当てはまる生き物が 9 種類もいるからです。見分ける決め手は色ではなく、3 つの問いです。どこにいたか。跳ねたか、飛んだか、はったか。ふわふわしていたか、つるりとしていたか。これに答えれば、候補は 1 つか 2 つにしぼれます。
植物にいる
コナジラミ:とても小さく、真っ白で、くさび形です。葉の裏にとまっていて、植物にふれると雲のように舞い上がります。汁を吸い、べたつく甘露を残します。植物にとっての害虫で、それ以外の害はありません。対策は、葉を水で洗い流すか、黄色の粘着シートをつるすことです。
コナカイガラムシ:白い綿のような、ろう質のかたまりです。葉のつけ根や茎にそって入りこんでいて、動くとしてもごくゆっくりです。これも汁を吸う虫で、これも植物だけにつきます。消毒用アルコールをしみこませた綿棒で取りのぞけます。
ワタムシ:茎や小枝、樹皮につく、ふわふわした白いかたまりです。果樹によく見られます。動くのを見るまでは、カビのように見えます。綿毛の下は、ふつうのアブラムシです。テントウムシやクサカゲロウの仲間が食べてくれます。ホースの水でも落とせます。
カイガラムシ(一部の種):茎に貼りついた、平たい白またはクリーム色のふくらみで、動きません。こすり取ってみると、下側はやわらかくなっています。植物の害虫です。
湿った部屋にいる
トビムシ:針の頭ほどの大きさで、色は淡い灰色から白です。そして跳ねます。ふれると、ふっと消えます。お風呂場の床、植木鉢、地下室、たまった水の水面で見つかります。カビや腐ったものを食べます。トビムシがいるのは湿気があるしるしで、汚れているしるしではありません。カード #141 は、庭にいる丸いタイプ(マルトビムシの仲間)です。家の中にいるのは、その仲間で体がもっと細長いものです。
チャタテムシ:淡い色でやわらかく、大きさは約 1 mm です。ページや壁、窓枠の上をゆっくり歩きます。英語では「本のシラミ」と呼ばれますが、シラミの仲間ではまったくありません。湿気の多い部屋で紙やしっくいに生える、目に見えないほど小さなカビを食べます。部屋を乾かせば、いなくなります。人には害がありません。
セイヨウシミ:白いとよく言われますが、実際は銀灰色です。ニンジン形で、長さは最大でおよそ 1.5 cm です。魚のように体をくねらせて走ります。紙、のり、段ボールといったでんぷんを食べます。カード #140 と、くわしいセイヨウシミのガイドもあります。
食べ物にいる
食品につく虫の幼虫:淡い色で、くねくね動き、長さは数ミリです。小麦粉、オートミール、ナッツ、ドライフルーツ、ペットのドライフードの中にいます。食品につくガや、穀物につく甲虫の幼虫です。糸が張っていたり、粒が固まっていたりする袋を探して捨て、棚をふきます。カード #100 は、古くなった保存穀物に幼虫が出る甲虫のひとつです。
ウジ:つるりとした白いハエの幼虫で、片方の端が細くなっています。ごみ箱の中や、傷んだものの上にいます。親はたいてい、カード #124 と #127 のハエです。ごみ箱を空にして、水で洗います。ハエを呼びよせたのは、においです。
木の中にいる
シロアリの職蟻:やわらかく、クリームがかった白で、目がなく、アリほどの大きさです。外の空気にふれると数分で死んでしまいます。そのため姿を見るのは、被害を受けた木や、壁の蟻道(土でできたトンネル)を壊したときだけです。建物の問題になる白い虫は、これだけです。カードは #145 です。梁や幅木から、アリのような白い虫があふれ出てきたら、写真を撮って、木材を点検する専門業者に連絡してください。
虫ではないもの
チリダニは小さすぎて目に見えません。見えるなら、それはチリダニではありません。カビは動きません。植物についたダニの卵や虫の卵は白い点で、歩くことはありません。ルーペか、ズームを最大にしたスマートフォンのカメラがあれば、ほとんどは見分けがつきます。
早見表
| 場所 | 動き方 | ふわふわ? | いちばん有力な候補 |
|---|---|---|---|
| 植物の葉 | 雲のように舞い上がる | いいえ | コナジラミ |
| 植物の茎、葉のつけ根 | ほとんど動かない | はい、綿のよう | コナカイガラムシ |
| 小枝、樹皮 | ほとんど動かない | はい、羊毛のよう | ワタムシ |
| お風呂場の床、植木鉢 | 跳ねる | いいえ | トビムシ |
| 紙、壁 | ゆっくり歩く | いいえ | チャタテムシ |
| 床、戸棚(夜) | 走る、くねる | いいえ、銀色 | セイヨウシミ |
| 小麦粉、シリアル、ドライフード | くねくね動く | いいえ | 食品につく虫の幼虫 |
| ごみ箱、傷んだ食べ物 | くねくね動く | いいえ | ウジ |
| 木の中、蟻道 | はう、光の下では死ぬ | いいえ | シロアリの職蟻 |
フロントのメモ:白くて跳ねるならトビムシ、白くて雲のように舞うならコナジラミ、白くて木の中ならシロアリです。この 3 つのルールで、届く写真のほとんどが片づきます。
どの行に当てはまるか迷ったら、この虫は何?に写真を送ってください。名前と安全の見立てがわかります。虫図鑑には、それぞれの種がどこにすみ、いつ活動するかが載っています。
質問
植物についている白い小さい虫は何ですか?
たいていは、汁を吸う 3 種類の虫のどれかです。コナジラミ(さわると雲のように舞い上がる)、コナカイガラムシ(葉のつけ根につく、綿のようなろう質のかたまり)、ワタムシ(茎や樹皮につく、ふわふわした白いかたまり)です。3 つとも植物の害虫で、どれも人をかみません。
お風呂場にいる白い小さい虫は何ですか?
いちばん多いのはトビムシかチャタテムシです。トビムシは、ふれると跳ねます。チャタテムシは歩いて移動し、白というより色の薄い虫です。どちらも湿気のしるしで、害はありません。セイヨウシミはもっと大きく、白ではなく銀灰色です。
家の中の白い虫は危険ですか?
いいえ。家の中でよく見つかる白い小さな虫は、どれもかんだり刺したりしません。手を打つべきなのは 2 つです。ひとつはシロアリの職蟻です。白い虫で、見つかれば木の中に巣があるということです。もうひとつは食品につく虫です。淡い色の幼虫がいれば、その袋に虫がわいているということです。
台所にいる白い幼虫のようなものは何ですか?
小麦粉、シリアル、ナッツ、ペットフードの中でくねくね動く淡い色の幼虫は、たいてい食品につくガか甲虫の幼虫です。ごみ箱にいる小さな白いウジは、ハエの幼虫です。どちらの場合も、対処は同じです。発生源を見つけて捨て、棚を掃除します。
